2011年1月29日土曜日

7日目 2010/12/31(金)橋を渡ればスウェーデンなのだ

大晦日か。
全く実感なし。
時差が8時間あるので、こちらは朝でも日本は夕方に近い。
もうちょっとしたら、紅白も始まるし、上野アメ横から年の瀬中継なんかやってんだろうなと、一瞬思った。

ここのホテルも朝食はついていなかったのだが、45DKKで食べられるという。
それなら安い。
パンが2種類、ハム、チーズ、フレッシュジュース、コーヒーなどがビュッフェ形式で食べられる。
さすがに外へ持ち出すのは気が引けるが、がんばれば2食分ぐらい腹に詰め込めるだろう。
おいしいので満足。

今日は日帰りで、娘の留学先であるスウェーデンのルンドという街まで行く。
そのための荷物も日本から運んできたのだ。
メトロで空港まで行って、そこから列車の駅まで歩いて行ける。
国際列車に乗ってルンドまで、約40分程度なのである。
トーマスクック時刻表によると、コペンハーゲン(カストラップ)からルンドまでは51kmである。これは京都〜彦根(61.7km)よりも近い!
毎日この距離を通勤しているのだから、そう思うと近いものだ。
切符もメトロから列車に乗り換えてルンドまでを1枚の切符で乗れる。
いやはや便利である。
国際列車の車内
近いとはいえ、国際列車である。
大きな荷物を抱えた人も多く乗っているし、自転車でそのまま乗り込んでくる人もいる。
列車は出発後、ほどなく海の上を走る。
デンマークとスウェーデン間が橋で結ばれ、道路と線路がその上を走る。
窓から外をのぞくと、流氷と半分凍り付いた海が見える。
見るからに寒い風景なのだが、車内は快適。寒くないが暑過ぎることもない。
この列車でも検札に車掌がやってきたが、国境越えについてはなにもなし。
知らないうちにスウェーデンである。
スウェーデンに入って最初の駅マルメに到着。
南北に長いスウェーデンの最南端の地方に、マルメ、ルンドは位置する。南の地方の中では、マルメはかなり大きな都市で、ここにもマルメ大学というかなり大きな大学がある。
そしてその次の駅がルンドである。
外へ出てみると、雪も多いしさすがに寒い。歩道はもちろん車道も雪で覆われている。

娘の案内で、駅前の大きなスーパーマーケットへ行ってみる。
かなり広いスーパーで、商品は豊富だし、パックで売るだけではなく魚屋などは、中でサーモンの切り身を作る作業をしている。
中を歩き回って、商品やパッケージを見ているだけでも楽しい。
昼食用に、ここで食料品を買い込む。
カートにかごを乗せて押していくスタイルは日本と同じだが、かごを直接床において、ずりずり引いていくのは日本では見かけない。合理的だが、日本だと汚いと思われそう。
会計では、さきに自分でかごから商品を取り出して、並べていく。
ついたてで商品を振り分け
レジ係は、イスに座っていて、商品のバーコードを読ませたら、よこの滑り台に商品を投げていく(結構乱暴)
商品は滑り台をすべって、下にたまる。
お客はそれを自分で袋に詰めていく。ここでもマイ袋を持参していれば袋代をとられない。
この滑り台が面白い構造である。
滑り台の途中が二つに分岐していて、連続するお客の商品が下で混ざらないように、貯まる場所を切り替えできるようになっている。ちょっとわかりにくいと思うが、ついたてが途中に立っていて、それが動くことで経路を切り替えるのである。
なるほど~、面白い。(写真参照)

寮の窓からの風景
駅前からバスに乗って約10分で娘の寮に到着。
雪道を大きなスーツケースを抱えて(コロで転がすことができないため)しばらく歩く。
広くて綺麗な部屋で、眺めも開けていて気持ちがいい。
トイレとシャワーも部屋に備え付けられている、キッチンは共同。ここで他の生徒とコミュニケーションできるのだという。
部屋でネットワークもつながるし言うことないね。

買ってきた食料品を調理して(チンのこと)昼食andしばし休憩。
日本から持ってきた荷物は全部はき出して、帰り道はスーツケースも軽々。
明るくて清潔そうな部屋を見て安心した。
暗くなる前にバスの乗って再び駅前へ。

ルンド大学の一部
駅から大学のキャンパスが広がっている。
どの建物もお城のような絵になるものばかり。味気ないビルディングではないので、こんな中にいるだけでアカデミックな雰囲気だろう。
講義によって広大な敷地の中を移動しなければならないが、それも楽しそうである。

長い北欧の冬は3月まで続いて、その後ようやく春がやってくる。
しかし、この雪が解け出すってのもあまり想像したくない光景ではある。
一日中泥だらけ?
土産物屋もほとんどが閉店状態(12/31の夕方)
とあるお店のウィンドウから中をのぞいていたら、中にいたお店のおじさんと目が合った。
向こうから手を振ってくれている。こっちも手を振ると、なにか通じ合うものがあって、特別に店を開けてくれた。
せっかく開けてくれたのでお土産購入。おじさんも2010年最後の商売になっただろう。
よかった。
もっと長くいたかったが、辺りはすでに真っ暗、開いてる店はないし、そろそろ引き上げようということになった。
列車に乗ってコペンハーゲンへ戻ってホテルへ着いたらまだ7時過ぎ。
4時ごろには暗くなってしまうので、感覚的にはもう夜中である。

帰りのメトロ車内、年越しカウントダウンへでかけると思われるちょっとめかし込んだ若者がたくさん乗っていた。この時間から、あちこちで花火の打ち上がる音が聞こえてくる。
時間が経つにつれて花火の音はどんどん激しくなっていく。
そして年越しのその瞬間、花火は最高潮に打ち上がり、若者たちの雄叫びも聞こえてくる。
すでに家人はボクを除いて全員深い眠りについていて、この騒音の中起きる気配もない。
こうしてボクは、コペンハーゲンで2011年を迎えたのだ。

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