2011年1月16日日曜日

3日目 2010/12/27(月) ユトレヒトは月曜日

2010年は、世界で親しまれているうさぎのキャラクター「ミッフィーちゃん」生誕55周年だった。
そして来年はうさぎ年、ボクは作者のディック・ブルーナのグラフィックデザインにも興味がある。そして、ユトレヒトはブルーナが今も住んでいて「ブルーナ・ハウス」という場所もそこにある。
これはボクらを呼んでいるようなものではないか。
ユトレヒトはアムステルダム中央駅から列車で20分程度のところにある、オランダ第4の都市であるという。
列車も乗れるし、ちょうどいい。

ボクらの3日目の計画はこうだ。
開館と同時に「国立ゴッホ美術館」へ行く。そのあと『アンネの日記』で有名なアンネ・フランクが隠れた住まい(これってドイツの話だと思ってた)を見学して、午後からユトレヒトでミッフィーざんまい、という盛りだくさん。

アンネの家の前の大行列
10:00開館目指してゴッホへ。
KLMオランダ航空のおまけでもらった「オランダ・パス」を利用して、一人分の入場料だけを支払って鑑賞。
これがまた広くて作品の量が多いこと。
ゴッホの絵画も山盛り展示されているが、関わりのある画家、ゴーギャン、ピサロ、モネ、マネなどの作品、ゴッホを題材にした自伝の漫画など、様々。見ごたえ十分で、ここだけですでに2時間が経過。

急いでアンネ・フランクの家に向かう。
ところが、なんと入り口前には長蛇の列。ぐるりと家を取り囲んで人が並んでいる。
これでは並んでいるだけで夕方になりそう。
しかも思いっきり屋外でめちゃ寒いし。

ここは断念して、ユトレヒトへ向かう。
行き先に注意して列車に乗り込む。切符や乗り方は、もうだいじょうぶ、学習した。
ユトレヒトは、アムステルダムとはまた違って駅に大きなショッピングモールが合体しているので、人も多くて雰囲気も現代的。
さーてミッフィーちゃんはお出迎えしているかな?
もうすっかり頭の中では、水木しげるロード(境港や調布)のようなイメージができている。
しかし
ミッフィーちゃん なし
どこにもいない
そこらのお店で、ブルーナ・ハウスはどこかと聞いても、知らないという。
しかも、もう一度ガイドブックを見ていた娘が
「ブルーナ・ハウスは月曜日休館だよ」

がーん

おみやげもミッフィーちゃんグッズを買って、「兎年だし、生誕55年だしね〜」なんて渡す時のせりふまでイメージが膨らんでたのになあ。
しゅわーと空気が抜けた。

しかし、ここまで来たら引き返すこともできない。
街をぶらぶらするとしよう。

ドム塔

駅から少し離れていくと、ようやく歴史ある建物も現れてきた。
さらに行くと奥に高い塔が見えてくる。
ドム塔である。
ここではガイドの案内で、塔の階段400数十段を登って、てっぺんからユトレヒトの街を一望する、というツアーがある。この日の最後のツアー 16:00出発にギリギリ間に合い参加。子供らも含んで、たぶんいろんな国の観光客が30名ほど参加している
いやー、らせん階段を登るのはかなりつらい。
上に行けば行くほどらせんの半径がどんどん小さくなっていき、目も回り気分が悪くなる。しかも寒さも増してくるし。
ただ、頂上からの景色は素晴らしい!
だけど吹きっさらしであまりに寒くて、ぐるっと1周見たら凍える。他のツアー客はもうすでに降りていったようだ。
われわれも凍りつく前に降りるとしよう。

2011年1月15日土曜日

2日目 2010/12/26(日) クラシック音楽と名画

旅行出発数日前のこと
観光予定立てるため『地球の歩き方 ベネルクス編』を見ながら考えていた。宿泊しているホテルからほんの目と鼻の先にコンセルトヘボウがあることがその時初めて認識した。
コンセルトヘボウとは、クラシック音楽好きの方はご存じであろうが、世界的に有名なクラシック系のコンサーホールのことである
これはぜひ見に行かねばらない。

さっそく、コンセルトヘボウのサイトから、ボクらの日程で見ることができるコンサートを探してみる。
旅行二日目の日程だと、小ホールでピアノ独奏と弦楽トリオ演奏の二つの公演があり、大ホールではロシアの民謡音楽?をやるようだ
三日目にあたる月曜日は休演日である。
できれば大ホールで観賞したいところではあるのだが、娘とも相談して弦楽トリオの演奏(小ホール)に決めた。
チケットの予約はオンラインでできる。しかし予約フォームのオランダ語だ。わからない言葉は想像で補って、なんとか申し込みは完了。しかし、どうやらチケットは実際に送ってくることになっているらしい。
これは困った。
いまから送られても、到着するころにはすでにこっちはオランダである。
急に不安がふくらむ。
会場前でチケットがなくて門前払いをくらう日本人観光客3人...
そうだ、コンセルトヘボウへメールを送っておこう
「こちら日本で申し込みましたが、郵送してもらっても受け取れません。そちらで預かってください。」
プアな英語を駆使してなんとか送信。
あとは彼らを信じよう。思いは伝わるだろう。


奥にコンセルトヘボウ、手前トラム
さて、旅行二日目である。
オンラインで予約したコンセルトヘボウでのコンサートは、11:00開演だ。
場所はわれわれのホテルのま裏。
ゆっくり朝食をとってから、9:00にホテルを出る。まだ早すぎるかと思ったが、入口には蝶ネクタイのお兄さんがすでに立っている。
さっそくチケットの件を聞いてみることにしよう。
「日本で予約をしたのだが、チケットを日本で受け取る前にこちらへ来てしまった。ボクらは入場できる?」
そうすると、彼は笑顔を浮かべ「あっちのチケット売り場で聞いてみて」と指をさす。
言われたとおりに、チケット窓口で「わたしの名前はxxxx、日本でチケット予約しました。取り置きされてますか?」
そうすると売り場のおばさんも笑顔をうかべ「ああ、あの長~いアドレスの人ね」と言いながら、郵送用の封筒にいれたチケットを渡してくれた。
ブラボーオランダ!
ブラボーコンセルトヘボウ!

思いは伝わっていた
こうしてボクらは世界の殿堂コンセルトヘボウ(小ホールだけど)でコンサートを聴くことができたのだ。
(ちなみにうちの住所はローマ字で書くと、町名が26文字になる)

で、その肝心のパフォーマンスは、なじみのない音楽でいまひとつピンとこない感じだった。バロック時代ってあまり聞いたことないし。ただ、こうして旅行先で素晴らしホールへ来られたのは感動である。


この近辺にはコンセルトヘボウの他にもゴッホ美術館、国立ミュージアム、近代美術館などが集まっている「ミュージアム広場(Museumplein)」と呼ばれる地区である。
この中でボクらが選択したのは国立博物館
ここは、絵画だけではなく、デルフト焼きの陶器をはじめさまざまな作品が展示されている。中でも有名なのは、レンブラントの「夜警」、フェルメールの作品である。
いま改装中なので全てを見ることはできない(ちょうどこんな映画『ようこそ、アムステルダム国立美術館へ』も日本で上映中 )
さすがに「夜警」は絵も大きくて大迫力である。フォルメールは三作品「ミルクを注ぐ女」「小路」「恋文」が展示されていた。
かなり広いし、作品群も多岐にわたっているので、これだけでもかなりお腹いっぱいになる。

このあとトラムでダム広場まで行き、ショッピングセンター「MAGNAPLAZA」をぶらぶら。日本だと25日を過ぎたら、ばっさりとクリスマスの飾り付けはお正月へと変わるが、こちらでは年内いっぱい(場所によっては年を越しても)クリスマスの飾り付けが残っている。

屋外スケートリンク横の看板

25日のブログで、ヨーロッパに留学中の娘とは最終地コペンハーゲンまで合流しないと書いたが、急きょ一日遅れでアムステルダムへ来ることになり、このあとスキポール空港へ迎えに行く。
ようやく家族全員そろって、このあとの旅行を続けることになる。

1日目 2010/12/25(土)さすらいのアムステルダム

アムステルダム中央駅

前回、大荷物を前に長いメトロへの階段前でたちすくむところで終わったが、立っていても仕方がないので、ここはすべての荷物をボクが3往復して降ろす覚悟で、1個目を降ろし始めた。降ろした荷物の見張り番に、娘を階下に残し2個目を降ろそうと途中まで階段をのぼったら、カミさんがひとつをよろよろ降ろしている。あれ?てことは1個は上に置き去りか?
よく見ると、見知らぬおじさんが運んでくれている。
どうやら見かねたおじさんが手を貸してくれたようで、いやホント助かった。
心優しきオランダ人、ありがとう!。

さて、ここでも列車と同様に自販機でチケットを買わなければならないが、やり方がどうにもわからない。路線図を見ても行きたい駅名が書いていないようなのだ。
駅員と思しき人に、聞いてみたら、
ボクらが乗るべきはメトロじゃない。
「トラムに乗れ」と
オーノー!トラムは地上じゃないの!

ますます冷え込んできた地上へと這い上がってきたわれわれの目にとびこんできたのは、トラムがうじゃうじゃ走っている恐ろしい光景である。
どれに乗ったらいいんだか。

話かわるが、京都駅前。
観光シーズンともなると、世界中から多くのひとでごったがえす。
外人さんも、駅前バスターミナルを前にたちすくことであろう。
京都駅前のバスターミナルって、住んでるボクらでも普段乗らないとまどうもんね。
案内板見ても理解できない。

トラムの車窓から(ダム広場付近)

まずは、適当にトラムの運転士に聞いてみる。
ひとりめの見るからに南国系のおじさんは、陽気に鼻歌を歌いながら、ボクが見せた地図を見ているのだが、あきらかに先方も(こちらの質問を)理解していない様子。
次に尋ねた女性の運転士は、「これではない。あなた方の行きたい方向のは、向こうからでているよ」と遠くの方を指さす。
その、指示された方向へ行ってみて若い男性運転士に聞くと、「車体の先頭に2 か 5と書かれたトラムに乗りなよ」と具体的で的確な指示をいただいた。
ダンキュー(オランダ語でサンキュー)と返し、妻子の元へ戻る。
ボクを待っている間に、彼女らはすっかり防寒対策で身を固めている。
大荷物を持って、乗り場へ行くと、5番が発車待ち状態ではないか。
すぐさま乗りこみ運転士から切符を購入。
2.6€×3枚
約20分程度で、なんとか目的の駅に着いた。

ホテル近辺の地図は持っていたので、それを見ながら歩き出すが、どうにも不安だ。
頼りのiPhoneも地図がダウンロードできていないのでGPSも役に立たない。
ここはやはり人に聞こうとあたりを見回すと、大人のカップル(女性は綺麗)がやって来た。
この二人に聞いたのが、悲劇の始まりだった。

ボクの地図をみた男性の方は最初から、今いる場所が地図上でどこなのかがわかっていない素振りである。
でも、ボクが言ったひとこと「目の前のこの通りはxx通りですよね?」で、一気に顔が明るくなり、「そうそう、だからキミたちのホテルは、左曲がって右曲がればすぐだよ」と教えてくれる。ボクも想像していた通りの展開だったので何度も礼を述べて別れた。
ところが、雪が積もる歩きにくい道をその通りに行くが、いつまでたってもホテル現れず。
一筋入る道を間違えたかと、さらに奥へと進んでもホテルはなし。
途方にくれるわれわれ。
さらにさらに奥まで進んでも全く見当たらない、ひえ~凍えるよ。
タクシーを拾うにも全然走ってないし。今晩はクリスマス当日だしなあ。

と、そこへひとりの50代ぐらいの女性がさっそうとやってくる。
もう一度きいてみると、女性は地図をみながら
「ここじゃないわね」 なんだか自信にあふれた言い方で信頼できそう。
一応道を教えてくれたのだが、よほどわれわれが雨にぬれた子犬のように見えたのか、理解しているように見えなかったのか
「じゃあいいわ、わたしがホテルまで案内するわ」
と、なんていい人なんだ!ホントに優しいなあオランダ人。
それではと、道を先導してもらって着いていくと、どこでわれわれが間違えたかが途中でわかった。最初の交差点で縦と横を逆に見ていたのだ。

こうして無事ホテルまでたどり着き、道案内の女性とは握手して別れたのだ。

初日終了

1日目 2010/12/25(土)やってきたアムステルダム


KLMオランダ航空(これに乗ってきた)
12月25日から10日間の予定でヨーロッパ4カ国をまわる旅行に出た。
8月からヨーロッパへ留学中の長女に会うのが一番の目的である。日本から行くボクらと現地で落ちあい、いっしょに観光をしながら、最後に通う大学を見る、という予定である。
日本からの同行者は家内ともう1人の娘。
ところが、ヨーロッパはこの冬記録的な寒波で空港があちこち閉鎖してしまい、スウェーデンにいる娘が移動できなくなった。初日にアムステルダムで合流することができず、最終地コペンハーゲンまでは3人での旅行ということになった。

こちらから行くのも心配したが、関空〜アムステルダム・スキポール空港までは極めて順調な旅。心配した空港の閉鎖も落ち着いたようで、遅れもない。
KLMオランダ航空は快適で機内食もおいしい。
オランダ人CAは(特に女性は)体格も良くて頼もしい限りである。

今回の旅行は旅行会社を通さず、フライトやホテル、列車の指定席など全てネットで予約した。
今時はもう普通にやっているのだろうが、ボクはここまで自分でやるのは初めて。
毎週通う英会話教室のクラスメイトである70歳のおばちゃんも、1人でばんばんネットで予約して海外旅行している。見習わないといけないと思う。
なので、添乗員はもちろん現地の案内人もいない。
空港からアムステルダム中央駅までの移動も自力で行かねばならぬ。
ガイドブックによると列車で約20分、切符は自動販売機で買えるようだ。
2.3€×3人(約750円)、支払いは現金ではなくクレジットカードのみ受け付ける。
カードの種類を選択するボタンで、マスターカードのアイコンをタッチするのだが、何回やっても受け付けられないでカードが排出される。よーく見るとそれはマスターカードそっくりなアイコン「Maestro Card」だった。それがわからず、かなりの時間をここでロス。みなさんご注意下さい。
ついでに言うとMaestro Card以外のクレジットカードを使用すると手数料が取られる。

スキポール空港のピクトグラム
乗り換えなどは、ピクトグラム(絵文字)をつかった看板があちこちにあるので、かなりスムーズに進んでいける。日本だと途中で看板がなくなりとまどうこともあるが、ここではそんなことはなかった。
列車の看板を頼りに、切符を持って空港内からエレベータで地下へ降りると、そこはいきなりプラットホームだった!?
当然改札へ通じるのだと思って、目の前の適当なエレベータに乗ったら、ロッテルダム方向のホームへ降りていた。
駅のこのシステムが理解できず、何人も人にたずねて正しいホームへ。このあたり、英会話教室へ通い続けた経験が多少は生かせているかも。まあ中学レベルの会話ではあるが。
みんな親切に教えてくれる。

アムステルダム中央駅

駅員もいないし、列車もがーっと入ってきて、がーと出ていく。もちろん日本式のうるさいアナウンスもなければ発車のベルもなし。
なんとか目的地の中央駅に着く。ここも改札はスルー。
車内検札にきたときにまずいのかもしれないが、切符なくても乗れてしまうってこと?!
(これについては後述)
さて、この時点で現地時間夕方の5時である。
あたりはすでに真っ暗、気温は氷点下少し下がったぐらいか。まだ気が張っているせいで、コートを着るもの忘れていて、娘から「寒くないの?」と言われて初めて寒さに気付いた。
ホテルまではさらにここからメトロに乗らなければならない。
ここでわれわれは今の状況を説明しておくと、スーツケースをひとり1個ずつ。
それが、どれも機内預け上限ぎりぎりまで詰め込んだ20kgの代物。
重要物をいれたショルダーも各自1個、女性たちはさらに衣類関係をいれた小ボストンバッグ。
ボクはパソコンも持っている上に、関空でユニクロを見つけ、嬉々として防寒対策のダメ押しで肌着など購入したのでこれも持っている(←バカ者)
20kgのスーツケースはやはり重い。
疲れた体にこの重さはつらい。
しかし、メトロに乗るためには地下へ行かねばならない。
探してみてもエレベータはなく、あれ?エスカレータは故障して停止してる!
階段の前でたちすくむわれわれ。
この先、さらに試練が待っているとはこのとき知る由もなかった。

一日目 続く